「院外実習に参加して」
藤田保健衛生大学 十時 利明
病院外実習でさまざまな体験をさせていただきました。 大学病院では仕事が細分化されています。専門職の方から事務の方、そして清掃の方などいらっしゃいます。クリニックでは社会に出る前の準備としてトイレ清掃から教えていただきました。大学病院の職制ではなかなかできない貴重な体験でした。 お世話になった実習先は『わたなべ内科クリニック』です。院長先生はとても格好いい先生です。診療時間は9時から12時、16時から18時です。しかし、12時から16時まで本当に休憩されているかというと、そうではなく、介護施設への往診、保健所での健診、介護保険の要認定検査と、外の施設に出向き仕事をして、クリニックで午後の診療を行う、という毎日です。 渡邊先生は糖尿病の専門医です。患者さんは主に糖尿病慢性期の方で、いろいろな不安や悩みをかかえていらっしゃいます。先生はその不安や悩みのひとつひとつに耳を傾けて診察されていました。また、往診先に肺炎をおこされた患者さんがいらっしゃいました。介護施設での治療は困難そうだったので、近隣病院のベットの空きを確認したのですが、あいにくの満床。そしてクリニックに帰って院長先生の顔の効く病院への入院が電話一本で済み、すぐに入院手続きがとられました。仕事さばきの鮮やかさに驚きを隠せませんでした。 医師としての技量の高さと病診連携のスムーズな対応を優秀な先生の元で学べて意義のある内容の濃い院外実習でした。