「You are what you eat ― 食したものがあなたを形作る」
名古屋市 M.M.さん 32歳
私の趣味は「グルメ」です。「グルメ」というと聞こえがいいですが、単に飲み食いすることが好きです。死ぬ間際に食べる「最後の晩餐」も決まっています:ラザニア、チーズ、ワイン、アップルパイです。そして「運動」は趣味ではありません。できることなら「楽」して好きなものを好きなだけ食べ、毎日を生きたい、というのが私のモットーでした。従って何も考えずに日々好きなものを食べ、運動もせず、「趣味」を満喫していました。 ところが、主人の会社の「配偶者健康保険制度」が変わり、次年度からは私の年齢の人は受けられないということになり、慌ててこの制度の恩恵を最後に被ろうと健康診断を受けたのが今年の3月でした。体重、体脂肪はもちろん「肥満」という結果が出ると覚悟しており、血液検査も「ま、多分悪いだろうけど、そんなに重症じゃないだろう」と高をくくっていました。 結果は2週間後に来ました。検査結果を見て唖然としました。「覚悟」していた以上にやばかったのです。急に怖くなり、すぐ健診を受けた病院に連絡をし、説明会を受けることにしました。翌日聞いた説明ではとにかく全ての悪い数値は「肥満」から来ている、ということでした。肝臓がフォアグラ化して、血液はドロドロ以上にドロドロ。 帰宅してインターネットで色々調べていたら怖い情報がいっぱい出てきて、初めて「脳梗塞」、「心筋梗塞」、「死」という現実が頭を横切り、自称「グルメ」で生きてきた私は生まれて始めて食べることが怖くなってしまいました。すぐにインターネットでわたなべ内科クリニックを見つけ、初診の予約を入れました。 初診日、血液検査の結果を院長先生にお見せし、改めてクリニックでも血液検査をしました。過去5年間のデータも持って行き先生にお見せしました。過去5年間も同じような症状が出ていましたが、「まさか私が」と思っていたので何も対処せず、その「つけ」が今、回ってきたという自己嫌悪に陥りました。院長先生に「歩数計を買い、夕飯を6時から7時の間に取り、3ヶ月間私についてきてください」と言われました。言われた通りにし、栄養士の先生ともお話しをして食事内容を改善、嫌いだった運動も始めました。野菜多め、炭水化物少なめ、肉少なめ、毎日30分以上の有酸素運動などを行い、2-3週間で血液検査の数値の改善、体重の減量に成功しました。 わたなべ内科クリニックにお世話になり始めて1ヶ月が経ち、今は運動しないと気がすまない、ジムに行かないと罪悪感がある、食べたものをダイエットダイアリーに記入するなど生活態度へのマインドが変わりました。食事も指導された通りにやっていても苦痛ではなく、むしろ「へぇー、制限といえどもこんなに食べられるんだ」と思い、毎日の献立を楽しく考えています。 私はまだまだ減量が必要です。血液検査の結果も境界線にいるのでまだまだ注意が必要です。ただ、努力の成果は必ず出ていますし、停滞期でも院長先生、栄養士の先生が親身になって励まして下さるのでこれからも目標値に向けて頑張って生きたいと思います。院長先生と栄養士の先生は決して「我慢」ということを強いません。「食べたいのなら食べていいですよ。ただし量を少なく、もしくは今日食べてしまったら明日は食べない。メリハリをつけて食生活をしないと」とおっしゃいます。運動についても同じような考えです。毎日毎日がむしゃらに走ったり、泳いだりしないで、嫌にならない程度に、毎日続けられる程度に楽しく行う。これが大事だと思います。 今回の私の「ダイエット」は一時的なことではありません。これから一生続けるものです。一生続けるには「楽しく」やらないと無理です。全ては夢の「最後の晩餐」のために。「最後の晩餐」が「野菜のお浸し」だけにならないように。今からでも決して遅くない。そして努力は報われる。自分の命と自分と同じ食生活をしている家族の命を守るのは自分しかいない。そう思いながらこれからも頑張ります。